最近のTV広告でも、広告の効果検証がされてきたがまだまだネット広告に比べると効果測定というのは困難だ。
なぜかというと、ネット広告の場合はどれくらいのユーザーに表示され、そのうちどれくらいクリックされてランディングページ(LP)に飛んだか、そしてコンバージョン(CV)まで計測できるからだ。
どの画像(クリエイティブと呼ぶ)がどのくらいクリックされているのか、どのような属性のユーザーが興味を示しているのかがわかる点は便利だ。
ネット広告というのは、インターネットというフィールドを十分に活用したテクノロジーだと言える。
さて、そんなネット広告主の戦略と、男女の経済戦略の共通点をふと考えていた。
ネット広告の戦略
ネット広告には、「獲得系」と呼ばれるものと、「誘導系」「ブランディング系」と呼ばれる案件の大きく2種類が存在する。
獲得系というのは、EC・コスメ・健康食品・ゲームなどの広告主が中心である。
彼らの戦略は、文字通り「獲得」だ。顧客の。
広告を通じてECサイトへ誘導して買わせたり、ソシャゲなどのアプリをストアでインストールさせることが成果である。
逆に言えば、コンバージョンが絶対。コンバージョンしなければ広告を出す意味がない。
そのため、クリックやコンバージョンに対し広告費用を払うケースが多い。逆に言えば、広告主が考えているCPA(1CVにかけたコスト)が合えば、どんどん広告を出してくれる。
誘導系は、ナショクラを中心としたブランド広告主が出稿するものだ。
TVCMでやっているようなものが多い。動画広告など。
その場の獲得というよりかは、いいサイト・アプリに表示させて、リアル店舗に来てもらうことや、資料請求を成果にする。ネットでいきなり車の広告出てきてその場で「いいな!」と思ってもそのままサイトで買わないでしょ。うん。
こちらの場合、短期的な獲得よりも長期的な商品ブランドの構築を目的としている。そのため、多少高くてもやる。
男女の経済戦略
まぁここまで言えば察するかもしれないが、
男性=獲得系
女性=誘導系
のような経済戦略を取るケースがメジャーだと考える。
・男性の場合
逆に言えば、コスパが良ければ全然お金を出す。
例でいうと、関東に来て驚いたのだが、ラーメン二郎がこんなに人気のあるお店だとは知らなかった。店の外で並びすぎ。そして客層は、言うまでもなく男性。
キレイなお店やシステムを望むのではなく、単に安くおいしいもの(個人差があるが・・・)をたくさん食べられることに価値を感じている。東京の中だと安いしCPA合うもんなあれ。
出会い系サイトにも効果が合うようであれば継続課金するし、合わなければバッサリと切る。相席屋やその他ナンパなども同じ理論。(女性の獲得=CVと近似値的にそのまま考えていいと思う)
獲得できる割があえばいくらでもお金や時間を投資するけど、ダメなら次はない。
・女性の場合
ブランド物大好き。ブランド物を身に着けている=その人のブランド、と周囲が見るから。
あとはインスタ映えもそうか。その食べ物自体のCPAを考えるというよりかは、インスタに乗せることへのアピール・自分自身へのブランディングへお金を払っているといえる。
ブランディングを頑張れば男性からはよい高価なディナーに連れてってくれるかもしれないし、そこでまた写真を撮ってブランド価値を高められるかもしれない。女性からも羨ましがられ、女性カーストの中で優位になれるかもしれない。学生の時のクラスメイト、職場の同僚、ママになってからの保護者会・PTA、近所の集会・・・
ブランドはブランドなのでそれ相応の価格が必要なのだが、どこからその資金を調達して運用しているのかは男性である私は知らない。とりあえず、女性はお金がかかる生き物なのだ。
まとめ
自分が学生の時に、学生パーティーを主催している1つ下の男の子と話したことがあるのだけど、パーティーに来る動機は
・男性の場合、女性が参加するのであれば行く
・女性の場合、キレイな場所でオシャレなパーティーなら行く
ということを言っていた。
まさに、獲得系と誘導系の思考だと改めて感じている。
何が言いたいかというと、C向けサービスというのは単純で、
男性向けの場合→定めているCPAを合わせられればお金を出してくれる
女性向けの場合→女性自身のブランド価値を高めてくれるのであればお金を出してくれる
ということだ。
ただこれは、ネット広告と同じで、獲得系というのは定量的であるがゆえに単価の限界がある。CPAぎりぎりのラインまででしか、課金しれくれない。
一方、ブランドというのは定性的なものであり、ブランド価値のためなら女性が捻出する予算は青天井にある。
「女性が世の中を動かす」「経済を回すのは女性」と至るところで聞いてきたのだが、それは間違いないだろう。
今日も至るところでブランディング活動お疲れ様です。