さかなとかえる

徒然なるままに

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商品はストーリーが命。

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今の時代は特にそうだが、消費者はものの価値を買うよりも、その関わるストーリー・さらにそこからの感動を買う。

まぁ、特に目新しくない。ふつうのことなんだけど。

 

ものを売るには、ストーリーを語れ。

こういう本が多いからか知らないけど、マルチ商法もストーリーがかなり詳細に、上手に作ってある。だから引っかかる人は引っかかる。

 

 

今年のDeNAベイスターズのCS~日本シリーズに感動した人は、少し前の超絶弱小時代を知っているからだろう。昔あんなに弱かったのに・・・

同じ野球関連だと、2013年の東北楽天も近い。新球団創設以来~というものに加えて、震災というイベントがドラマを強くした。

 

芸能界はもっとわかりやすい。売れない時代からの頑張りを特集することによりファンは増えるし、その人の理解にもつながる。

 

ストーリーは、可能性を作る。例えばだけど、コブクロが芸能界のコネでいきなりメジャーデビューしていても音楽が好きなファンはもちろんいるだろうが、ストリートから出てきたから今日も憧れでストリートで歌っている人がわんさかいる。

 

芸能界は、消費者がストーリーで買うことを知っているから、新たな感動のタネやストーリーを探している。おそらく、今も。

 

別に、そんな違った世界の話だけではない。

 

冠婚葬祭や卒業式で感動するのは、当事者だったりその近くでずっと見てきたからであって。

映画の上映で、開始早々から感動して泣くことなんて稀だろう。だいたいはラストシーンになる。なぜ感動して泣くか?それまでの約2時間を知っているからだろう。

同じシーンを序盤にいきなり見せても、同じ感動は得られない。

ええお食事をするお店だと、メインメニューなどを選択できる。その選択の際に、「こちらのお肉は契約している牧場で~」とか、「本場で修業してきた店長が~」みたいな感動を誘発させる伏線をやたら張ってくる。

ちょっと前だと、お米がおいしいお店に行ったのだが、どこ産とか、お米の触感とかかなり語られた。「マジでカンペなしでむちゃ語るから、本当に好きなんだろうなぁ」という気持ちも含めて、そんな説明を受けて出された料理なんてまずいわけがない。

ストーリーは味覚をも変える。これはずるい。

 

昔カヌーというスポーツをしていたのだけど、同じチームはもちろんのこと、自分により近い人/チームの方が勝っても負けても感動していた。1年に1回しかあたらないチームが勝つところよりも、何度もあたるチーム、一緒に練習していたチーム、より知っているところの方が感動する。なぜなら、そのほうが過去を知っているから。

 

ストーリーって大事だし、落差をつけたほうがいい。

ずっと勝つ人が本質的には優れているのだけど、なぜか感動は少ない。人間の構造上、そういうものには自然と心が動かない仕組みになっているのでしょう。

 

何より、ものを売りたい人だけじゃない。

より、上の立場になりたいサラリーマン。

投資を受けたいスタートアップ。

パートナーがほしい、ごく普通の独り身の人。

就職したい、就活生。

 

ストーリーを語れ。心を動かせれば勝ちだ。