転職するまでのフェーズやチェックポイント・それぞれの項目について、実際に体験してみて感じていたことを語っていきます。
まずはテーマ一覧から。こちら
転職者のスペック
転職サイト
エージェントからのスカウトメール
エージェントとの面談
職務経歴書と履歴書を作る
書類選考
カジュアル面談
面接
リファレンス
転職先決定
転職活動を通じて感じたこと
以下、詳細になります。
転職者のスペック
IT企業勤務(いわゆるベンチャーという括りの見え方だと思います)・数年(年齢は20代後半)
ビジネス職(=総合職)、法人営業も経験あるが企画系をメインでやっていた
転職経験なし
転職サイト
およそ10ぐらいの転職サイトに登録しました。転職会議やOpenworkなど、口コミ系も含みます。dodaなど、転職サイト経由で応募した求人もいくつかあります。
求人は基本いいことしか書いていなくてびっくりしました。あとは年収300~800万という超幅広いレンジでの年収帯の求人も普通に少なくないですが、流石に300万の人と800万の人だとやること違うのではないかと転職未経験者は思いました。
求人情報がどんなものがあるのかを調べるためにも、まずは転職サイトに登録してみましょう。
エージェントからのスカウトメール
200通は受け取ったのではないでしょうか。。最近上場したとある企業からのスカウトがひたすら多く、しつこい印象です。
文面も様々ですが、ビズリーチ等に登録している希望情報と違う情報を送って来てもらっても困りました。
コンサル業界希望って書いていないです。。出身は確かに関東ではないですが地元勤務の求人は今は考えていません。。。
あと、エージェントによって情報開示バラバラで大丈夫か?と思うものもありました。企業名をバイネームでテキストで出している会社と、「〇〇」というビジョン/プロダクトがある会社という、検索したらわかるレベルの情報で出している会社と。(これが前者と後者の会社が一致することが少なくなかったです)
転職を考えている方へ一つ言えるアドバイスとしては、「スカウトメールの書いてあることはあまり期待しないものだと思って進めた方がいい」です。見込みのある人に、結構適当に送ってますよそれ。
エージェントとの面談
15人ぐらいコンタクトしました。電話もありましたが、対面が多かったです。
スカウトメールの文面の感じと違う印象の人多すぎでしょ。。。スカウトメールを向こうから送ってきたくせに、転職サイトに登録した経歴をそのまま話すと「それだと、まだ転職しない方がいいかもしれませんね」と言われるのは本当に納得が行かなかったです。じゃあ経歴読んでスカウト送れよ、と思いました。
というのと、大手の会社の人ほど無能感がすごい。本当に案件紹介して流すだけの仕事って印象がしました。独立している人はやはりそれなりに力があると思いました。
あと、こちらから聞いてもいないのに「うちは他社と違って〇〇が・・・」と差別化を説明してくる人、いますね(これも大手に多い)。ユーザーは競合との差ではなくシンプルに価値を求めていますよ。
エージェントはネクストステップを複数者作ろうとしていますが、本当に興味のある企業だけでいいですし、もし話してみてなければ断って大丈夫です。
職務経歴書と履歴書を作る
2ver作りました。意外と、整理するの大変ですね。このあたりは、すでに転職経験のある同僚のWantedlyプロフィールなんかがとても参考になりました。(そういう書き方をしているので)
有能エージェントに添削されましたが、ポイントは
・定量的な情報を出して成果の凄さをアピールする
・企業が欲しがるようなプロセスを定性的に伝える
でしょうか。
成果の凄さは、営業成績がわかりやすいですが、とはいえ不動産の営業とSaaSの営業だと扱う金額感が違います。そんな時、「市場シェア」は一つ使えると感じました。このセグメントでの市場は1000億円で、自社では150億で市場シェア3位です。その中でトップの成績で年間10億です、のように説明できると凄さが強化されます。
ただ気をつけるべきは、「定量の数値に拘って、大した成果でもないことをアピールしてしまう」ことでしょうか。定量的に難しいのであれば、定性的なものをメインで伝えた方がいいでしょう。
後者の企業が欲しがるようなプロセスですが、ぶっちゃけどの会社も、自走できる・周囲を巻き込んでプロジェクトを進められる人が欲しいでしょう。(一般職なら別かもしれませんが。)
なので、できるだけ「自分の意思で」行ったプロジェクトや意思決定を、記載していくのがいいなと感じました。
職務経歴書こそ、トーク以外で磨ける部分なのでしっかり準備しましょう。
書類選考
約半年の転職活動の中で、20社ほど選考しましたでしょうか。
結構、落ちるなぁという感想です。まぁ、転職はポジションの椅子が1つしか空いていないことも多いので、倍率がえらいことになってそうなのが要因な気がしますが。
・エージェント斡旋であればほぼ通る
・自分で転職サイト経由やダイレクトに応募するものは、業界が同じであればほぼ通る。逆に、異なる業界であればほぼ落ちる
と、感じました。(この年齢だから、というのもあると思いますが)
ほとんどのエージェントは役立たずで時間コストにしかならない邪魔だと思っているのですが、唯一そんな無能エージェントでも役に立つのが書類選考かな、と思いました。スタートアップであればDMなりできる限り媒介せずに応募するのがいいと思いますが、それ以外のフェーズであれば、本当に興味をもった求人があればエージェントを通じて応募した方がいいと思います。
カジュアル面談
私の場合、特にエージェント経由の求人の場合、「面接ではなく、まずは雰囲気を知ってもらうためのカジュアル面談も設定できますけど?」というのが結構ありました。
名前が油断しそうですが、普通に選考プロセスみたいな感じで組まれていることもいくつかあって、気が抜けませんでした。スタートアップだとカジュアル面談で社長が出てきて、それだけで内定もらうというのもありました。
ただ辛い思い出もありまして、将来ビジョンややりたいことを(カジュアル面談ということもあり)要約して現場社員に説明すると、「言語化する力が足りなさすぎ。何しに来たの?」と言われるや、「現職このポジションの人、市場価値ないし」みたいに壮大に説教されて終わることもありました。自分も、「ちょっとしか聞いていないくせにどんだけディスってくるんや」と思い、この人と働くのは合わないだろうなぁと思ったので、そういう意味ではカジュアル面談は一定の意味はあると思います。
ただ、改めて言いますがカジュアル面談だからと行って、準備しないのはナンセンスです。
面接
だいたいの企業は2~3回設定されているでしょうか。合格の場合はその場or当日or翌日ぐらいのスピード感で結果が返ってきて、それ以降なら不合格という印象です。
色々面接のテクニックはあると思いますが、職務経歴書に書いたことが本筋で、そこから書かれていないことを説明されることもあります、という程度でしょうか。
面接されることよりも、面接で発覚したことの方がインパクトが強いです。
・応募したはずの求人と、違うポジションをその場で強く社長から薦められる
・そもそも求人はあってないようなもので、会ってからポジションを決め(られ)る
・一度目の面接で「内定は出します」と名言されたにも関わらず、その後「任せるポジションがないので」と見送られる
みたいなことの連続でびっくりしました。今までの過程はなんだったんだ。。。
特にスタートアップ、求人適当すぎるでしょう。。。正直困りました。
事業責任者募集!みたいな求人があって、自分自身もそうした経歴も一応あるのに、社長からは全く事業責任者求めている感じがなくて、じゃあマーケからかな、というやりとりを見ると、多分どのポジションの求人で応募したのかも、見ていないのでは?と思います。
ここでの教訓は、スタートアップの求人情報は全くあてになりません。ということです。(スタートアップの会社自体は魅力的なところも多いです)
リファレンス
リファレンスチェックも1社だけ経験しました。
私の場合、既に辞めることが確定していた+有給期間中だったので理解があって早かったです。ただ、これ在職中+内定もらっても現職と比較して決めるみたいな人の場合どうやって説明するんだろうな、、、とちょっと考えました。
リファレンスの人は選べますが、直近の上司がいいのではないでしょうか。信憑性という意味でも、詳細を知っているという点においても。
転職先決定
結局、4社からオファーをいただきました。
内定通知書の発行までにやや時間がかかり、最終面接からは2週間後ぐらいが、期限でした。
さて、ここのフェーズでは手持ちから転職先を決定するだけなのですが、これがまた大変だなと感じました。
1社のエージェント経由だけなら、すんなりだと思いますが、自分は応募経由がリファラル+エージェント+エージェントという構図。
何しろ、エージェントといっても成果報酬(約年収×35%=何百万円)が目の前まで来た営業パーソンです。エージェントからの電話に応じるや、「どれもいい会社だと思いますが、自社経由の求人が客観的に見ていいのではと思います!」みたいに暗にクロージングしてこようとするのです。
内定取る前では、案件流して面接日時設定するだけで、対策も添削も何もしなかった、むしろ連絡も遅くて私が追いかけていたぐらいの無能エージェントが、内定取ると貪欲にクロージングしてきたのです。
しまいには、私信で「コロナで〇〇業界は大丈夫だけど、〇〇業界は求人減らしていて不安そうです」みたいな追い討ちをかけてくる、、えぇ。。と思いました。
結論、そのエージェントの求人は辞退することに決めたのですが、「違うところに決めました!」とこちらから伝えると、まずは「おめでとうございます!」
ホッとしたら、立て続けに「客観的にアドバイスした私たちに共感いただけたら、知り合い紹介してください!あと転職先にも紹介してください!」みたいなテンションで、ひたすらプッシュされて驚きました。
ベーシックなアドバイスになって恐縮ですが、最終的に決めるのは他人ではなく自分自身です。
転職活動を通じて感じたこと
・1ヶ月ぐらいでサクサクと終わるものだと思っていましたが、結局半年ぐらいかかりました。意外と時間はかかる。面接2回でも調整で1ヶ月はかかる。
・転職での市場価値は転職有無に関わらず知っておいた方が良い。それだけでも転職するとなった時にかかる時間コストが減らせる。dodaなどの求人サイトでのどんな案件があるのか目を通しておく、程度でもないよりかは良い。
・求人情報はあまりあてにならない。あてにならないのは色んな理由があるからだと推測できるがそこは問題ではない。
・辞めてから転職するよりも、在職中に転職先を決めた方が絶対いい。辞めるタイミングを決められるように、転職先が決定してから辞めるように言った方がいい。(幸い無職期間はなかったが、これについては非常に後悔している)
・エージェントは思ったよりも働かないので自分からどんどん動いた方がいい。上手に利用する。
・転職の本筋とは逸れるが、通常のビジネスでは会ってくれないような人と面接を通じて会えるのは、ビジネスパーソンとしての視座を高めてくれる。スタートアップの創業者から、時価総額兆を越す役員・社長まで会うことができた。
・色んな人が色んな話をしてくるが、最終的に決めるのは自分自身だなと改めて感じた。
総括、まだ色々求人があってまだ市場価値としてもなんとかなる20代後半のうちに、一度転職を経験できて非常によかったと思います。40代で初めての転職をして転職先に失敗したら割と詰みそうです。
何かの参考になれれば、大変幸いです。