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普通の人のモチベーションを上げるたったひとつの方法

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要約:普通の人のモチベーションを上げるたったひとつの方法。

   それは成果を出すこと。まる。

 

前提条件として、「普通の人」=一般的な人、9割ぐらいの「弱い」人間のことである。

当然だが、自分自身もこのカテゴリーに入る。

残り1割の「特殊な人」については取り扱っていないので悪しからず。

 

組織やらプロジェクトに携わっている人は、こんなことを思っていないだろうか?

「部下のモチベーションが低い」

「熱量ややる気に差がある」

「できる人に負荷が集中している」

まぁ、あるあるである。

生まれてきた環境も違うし、ポジションや期待値も異なるメンバー同士では意識の格差が生まれてしまう。

できる人がポジションを取っていくので仕事力が多くなる。

仕事量をこなすので余計にできるようになる

さらに任される、というスパイラル。

できない人は、期待されなくなるのでたいした仕事が回ってこない

仕事量がこなせないので伸びない

できる人との差が広がっていく、というスパイラル。

 

これが深刻な問題かどうかは組織によるが、たいていはこうしてできないやつのモチベーションが下がって腐っていったり、辞めていくのだ。

自分はカヌー部に所属していたが、自分のところも他所のライバルでも、競技面で上手くいかない奴ほど辞める傾向にある。これは間違いない。

最近、近所の大学の体育会所属、チームスポーツで全国準優勝の副将やっていたとにかくすごい人と話してたんだけど、だいたい自分と同じ考えを持っていた。

「辞めた同期の1人は留学行くから、自分のために部活辞めるって言うんですけど、じゃあお前がもしチームの中心選手になってても留学のために辞めてたか?って聞くと、まぁ予想してた答えが返ってきましたよ。辞めてないと思う、って。」

つまりこういうことだ。上手くなれない、自分の思ったようにいかないときに、「自分は何をやっているんだ?」となる。大学の部活だったら、ほかにも単位を取らないといけないし、恋愛だったり、部活で使う大量の時間でほかにやれることはある。そう考えたときに部活の優先順位が下がって、留学とか他のことに興味を持つようになって辞めていくのではないか、という話になった。

自分は部活では落ちこぼれだったのになぜか引退まで部活をやっていたが、だからこそ、辞める同期や後輩を見てきた。「上手くなれないから辞める」以外の動機もあったけど、全ては「そこに割くリソース(お金・時間)に価値がない」と判断したらいなくなっていく。

それは組織の戦力的には大したことないんだろうけど(もともと上手くないので)、組織的には痛手だ。

 

これは、「上手くいかない」という状態にさせないことが一番の解決策なんじゃないかと思う。

だから、成果を追求するべきだと思う。

その成果は人や組織によるので、成果の立て方を工夫するのは大事かもしれない。

 

モチベーションの上げ方、についてよくある間違いが、「外部から刺激を与える」ことだと思っている。

ビジネスだったらモチベーションや自己啓発系のセミナーやワークなんか。

部活だったら、その世界での有名人の講演、レクチャーとか。

要するにいつもと違うところがノウハウを学んで、夢や目標を持ったりしてやる気をアップさせようというもの。

これでモチベーションを上げて成果を出せるのは、1割の「特殊な人」という分類のすごい人だけであって、「普通の人」にはたいして意味がない。

もちろんそこで理論や実践を学ぶ時は「すげー、自分も頑張ろう」となる。自分もなった。

でも、それは長続きしない。しなかった。

なぜなら、それを実行できる人はごくわずかだからだ。むしろ、そのレクチャーされたものをその後身につけられないと「自分には才能がないんだ」と思い込んでしまう。

こういうものから活用して自分の成長につなげられる人は、1割の「特殊な人」か、本来はそれをいらないくらい既にモチベーションが高い(=成果が出ている)人だ。

じゃあなぜそういうセミナーやワークが世の中にめっちゃあるのか?というと、大きな答えは1つだと推測している。

その話し手・ファシリテーターが、1割の特殊な人だから。「自分はこうしてうまくできたから、みんなもやってみよう!」という精神だ。本人には悪気はないんだろうが、それで普通の「弱い」人には効果が薄い。これで解決できる!と思う参加者側・普通の人の責任だけど。

 

結局、

モチベーションの高い→成果が出る のは1割の特殊な人

成果が出た→モチベーションが上がる というのが9割の普通の人だ。

成果が出るとポジションをもらい、組織の中心に近づいていくから自然と当事者意識を持ってくる。結果としてモチベーションが上がる。

メンバーの意識の差で、たいていの場合「できる奴=やる気ある、よく考える」「できない奴=やる気低い、すぐ帰りたがる」のは、こうした流れから説明できる。

できない奴は当事者意識が低いから、先ほどの例の留学とか考える。

自分はできない奴だったから、できない奴側の気持ちがすごくわかる。

 

組織内のプレイヤーは、逆に考えると「成果を出すこと」だけを考えればいい。

どんだけ頑張っても成果が出ないこともある。人間向き不向きがあるから。

そうしたら、活躍できる環境に身を置く方が、確かに有意義な時間を過ごせる。

そういう意味では、上手くなれないから組織を辞めるというのは、結構合理的なんだよなぁ。新たな環境を探すのは悪いことじゃないし、むしろいいこと。

9割の人にとっては活躍できてそれを認められるような環境に身を置くことこそが、一番のモチベーションだから。

成果を出したい→モチベーションを考えよう、というのは間違いなのがわかった。

成果を出せばモチベーションが上がるのだから、成果を上げるためにはモチベーション以外の要素を考えるべきだ。

 

次回:成果とモチベーション、就活の話について。