久しぶりの読書メモ記事です。
『嫌われた監督』を読みました。
新聞記者時代の鈴木忠平さんが中日ドラゴンズの取材をした時の、落合監督の8年間の話です。
それを、記者からと当事者の人からの話を綴っています。
ここからは感想を。
川崎憲次郎については、有名な話でありそして落合采配の象徴とまで言えるのでそりゃ持ってきたかという感じでした。
納得して干すというのと、他のメンバーの士気を上げるという二重の意味があるのが興味深かったです。
森野と立浪のポジション争いは結末と、その後の練習についての描写があるのがプロって感じでいいなと思いました。
福留の話は割と本質を突いていると思います。感情だけじゃない。
宇野コーチの話は、もうちょっと監督とコーチの間の関係を知りたかったなぁと思います。それこそ、選手以上に話さなないものなのかもしれませんが。
岡本真也の話が良かったですね。冷徹で感情を出さないきっかけが実は初期にあったという伏線回収がされて、スッキリしました。
吉見は結果を見たら本当に5年連続二桁勝ったのですごい。
和田さんはチームバッティングのところが印象的です。
チームを勝たせるのは選手の仕事ではない。
小林は大活躍したエピソードが描かれていないところも含めて松坂世代の苦労人という感じが伝わってきて、味がありますね。
ブランコはインセンティブが打点だけではなくて得点もついているのがいいなと一番感じました。ホームランを打つと打点+得点にもなるのでそこもいいですし、得点を重ねるか失点を防ぐかのスポーツなのでとても合理的だなと。
そして最終年の荒木のヘッドスライディングとその後に展開される話は、どんどん読み進めてしまいました。
打撃は良くて3割、守備は10割を狙える。
本当に、どこから色んな意思決定の材料を学んだのかは分かりませんが、サラリーマンのマネジメントにも通ずるところがたくさんあって勉強になりました。