人間の闇、のほんの浅い部分だけなんだけど、
それに触れる機会が少しづつ出てきている。
たいていの人は、給与という形でしかお金を得られないと思っている。
収入源が1種類しかないと思っている。
そのため、会社からクビにされることを彼らは一番恐れる。安定した大企業が就職先で人気だというのもまぁわかる。
普通に休日のために働いて、結婚して幸せな生活を送るのが幸せだと思い込んでいる。
思い込んでいる時点で幸せなので他人がとやかく言うことはないのだが。
結婚したら子どもができ、家も大きくなり、車とかも買い、ますます使うお金が増えていく。そのためますます働かないといけなくなる。
で、それに疑問を感じたり、なんやら怪しい道に進むと
起業やら独立やら言い出す。
使われるのはいやだ
自分の好きなようにしたい
自分の時間を持ちたい
こんな動機で、たいていは手を出す。給与に対抗・対立する軸だ。
そいつらは「儲けて生活できること」を目的にするという点では、給与勢と変わらない。
怪しいネットワークビジネスなんて、情弱者が情弱者をターゲットにしている。
彼らはたいてい「キャッシュフロー・クワドラント」をバイブルに啓蒙活動を行っている。
そいつらは起業・独立コミュニティがあり、ほんの一部の成功者をあがめる。
その成功者はやたらと弟子を持ちたがり、非成功者は弟子になりたがる。
弟子になることが、労働をしている時と同じく、搾取されているということに弟子は気づいていない。だって情弱だから。
一部の勝者がいて、それがコミュニティを形成する。
一部の勝者が、残りの敗者からさらに搾取していく。
いや、勝者である必要はないし、そもそも勝者なんていない可能性もある。
「勝者のように振るまっている人」であればいい。弟子をつけるには、騙せればよいのだから。
そして驚くことに、弟子は師匠のやっている事業を知らない場合が多い。
だから、ネットでは「独立した生活を過ごしています!」「あなたにも自由を!」「好きなことで、生きていく」みたいな広告が流れるわけで。
そんな人数がみんな豊かな生活を送っているはずがない。
この辺りは、「行列がさらに行列を作る」「モテる人がさらにモテる」と同じ理屈である。
奴らが情弱者を釣るトリガーはたいてい似通っていて、
「今日まで!限定○○名」
「実質無料」
みたいな文句を並べ、ネットではテンプレ化されたLPを見させる。
心理学の小手先のテクニックで、簡単に釣れるから。
で、話が逸れたが「キャッシュフロー・クワドラント」信者は会社を嫌うのに、なぜか会社に居続ける。
会社に依存している生活から脱せられないから。
会社を嫌うので定時に帰るし、残りの時間でやたらと交際の時間に使う。
そこでネットワーク作りに励む。なぜならネットワークビジネスは人脈こそがアタックリストになるから。
やたらとイベントやら飲み会をセッティングし、人脈作りに人生をかけていると言っても過言ではない。気になる異性がいれば、出会いの場にもなる。
この手の男性は、「いい生活をする」ということよりも「とにかくモテたい」ということがモチベーションになっている。
モテるのに必死で、だからこそ日々定時退社後に遊ぶエネルギーがあるんだろうなぁって思う。
逆にこの手の女性は、上手に男性を使うことを知っている。
男性の「モテたい」という欲求を利用して、出会い系サイトからネットワークビジネスに勧誘したりするらしい。最初はカフェで出会ってその次はなんかパーティーに呼び出されて、そこで勧誘を受ける、的な。
まぁだから女性の方が有利ということはなくて、男性/女性、ともに特徴や見られ方を知り尽くし、上手に利用する能力が大事な気がする。与えられたカードをどう使いこなすか、ですね。
んで、そのネットワークビジネスというかマルチ商法をさらに批判したのがブロガーやIT起業家。
彼らは正しいことで金儲けしようよとうたう。
賃金ピープルはエサになるので、批判もせずむしろ歓迎している。
だって、経営者にとっては自ら安く働いてくれてわけであって。
スタートアップとか、ITとか、VALUとか、ビットコインとか新しいものが大好き。
新しいものにいち早く手をつけ、市場ができたころには得をしている。
クラウドファンディングもそうか、彼ら自身がインフルエンサーなんで何やってもインフルする。
普通に強者。インフルエンサーされている側は自動で宣伝してくれる敗者ともとれるので、フォロワーを搾取しているともいえる。
っていう3類型まではできたんだけど。
ざっくり社会学。
まだまだ研究は続く。