今週の『逃げ恥』を観てからずっと考えていたこと。
そもそも搾取って何だ??
ちなみに、出てきたシーンとしては、「やりがいの搾取」「愛情の搾取」という表現。
ブラック企業が~とか言われているけど、事実として賃労働なら誰しも搾取されている。
そもそも労働が時給に見合っていない。
コンサルは年2000万もらう代わりに、5000万円分の売上を出すというケースを聞いたことがある。
これはかなり割合としてはいい方。なぜならコンサルはほぼ人件費だからで。
実際は5000万の売上でありながら、2000万円しかもらえない。もちろん会社の維持費などもあるけど、「会社の利益」分も吸い取られていく。これが搾取の一種。
何が言いたいかというと、月給とか時給で働いている賃労働の場合、誰しも搾取されている。それに気づいているかどうかはさておき。
じゃあなんで搾取されても働くかというと、「他に手段がないから」「生きるために仕方ないから」というのが多いのではないかな?
だから、仕事とりわけ賃労働で「やりがいがない」「つまらない」とか言うのは当然で。
搾取って、「何か与えたものに対しての十分な対価・見返りがない」ことで、かつそれを認識している状態ではないかと思う。
私はAをした、Bもした、Cもした。それなのに、それ相応のものが返ってこない、と。
つまり、搾取されているという認識のスタンスには、「見返りを求めて当然」だし、「見返りのために与えている」とも言える。
まぁ、搾取だと主張するのは合理的っちゃ合理的。
売上とか、数字的なものの搾取はわかりやすい。
だって数字で計算できるから。
「好きの搾取」はやややっかいだと思ったのは、数字で表せないから。
家事労働がいくらとか、愛情がいくらとか。
仮にAとBを与えたとして、相手からその代わりCとDを与えてもらったとする。
A+B=C+Dなら相互に納得する。
片方が、A+B>C+Dだよ!と主張すれば、搾取の主張になる。
しかし、ここでもう片方が、Dの価値はもっとあるよ!と主張して
A+B<C+Dと主張することもできる。
数字なら、ただ足し算すればいいのだけど。
数値化できないあいまいなものは、AやB1つ1つの値にズレが生じるし、
そもそも別の文字は計算できない。
独立した文字xとyがあるとしたら、x+yはそれ以上計算できないのである。
だから、男女それぞれがともに独自の頭の中の計算式で「好きの搾取だ」と主張することも普通にありえる。
それを一方的な自分の価値観に基づく計算の主張では、やりきれないよなぁ。
自分はあんまりだけど「好きの搾取」に共感した人は、うまいこと言いくるめて納得させるよう考えていけばいいと思う。
本当に好きな人なら見返りを求めずに与えられる、尽くせると思うしそれはぶれない。
しかし、果たしてそんな人と結婚していいのかという疑問が生じた。
このドラマ観てると、独り身の人物がとてもよく見えてきて結婚したくなくなる・・・のは私だけ??