さかなとかえる

徒然なるままに

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顧客の言いなりになる営業は二流である

顧客の言いなりになる営業は、二流である。

 

例1

あるクライアントの案件を、会社として過去にやって失敗していた。

そのクライアントに、自社にとって条件のいい案件であればいいと思い、営業に出向いていた。

そうしたら、過去失敗したことのある案件であれば、受注できそうとのこと。

ただ、過去に失敗した時とそこまで状況が大きく変わっておらず、その時は自社に利益どころか損失を生み出した。

金曜日に受注した。できれば土日から案件を始められれば、その営業にとっては売上目標に近づく。クライアントもOKと言っている。

ただ、自社に持ち帰ると、「なんで過去失敗したものをすぐに始める必要ある?せめて週明けでもいいのでは」と反発をくらい、議論に。

その営業は、不貞腐れてしまった。

 

例2

その営業担当の案件は、よく理不尽なことが発生する。

締め切りが早いこともそうだし、減額・払い戻しの条件も厳しい。

その営業はいいやつではあるので、協力はしたいものの、毎回それをやられると厳しい。

その営業は営業力はあるので、なんとか社内で交渉して、丸く収めようとする。

その場では解決するものの、周囲からは、面倒だと次第に思われるようになってしまった。

 

顧客の言いなりになるのが営業ではない

今回のテーマだが、何が言いたいのかと言うと、

「顧客の言っていることをそのまま社内に持ち帰るだけの営業は、存在価値がない」

ということである。

伝書鳩、今風だとAIで別に良いのだ。

自社の都合と、顧客の都合とを確認してすり合わせ、交渉するのが営業の役割なのである。

「顧客がこう言っているからなんとか〜」というのは、顧客を知らないそれ以外の人からすると、情報格差を生むため、非常に強いフレーズである。

ただ、100万円の商品がある時に、90万円ならまだしも、顧客は10万円なら買うと言っていますと言われても、現実的に厳しいのである。

じゃあ、10万円ならできません、社内の許可がおりませんでしたと伝えるのも伝書鳩出あって、100万円なんですけど、この機能を使えば200万売上が上がりますと言った別の角度からの提案を行う。

それでもどうしてもだめなら、失注となる。それはいい悪いではない。

営業は、どうしても他の職種よりも相対的に売上や件数がわかりやすい特徴があるため結果で語られがちであるが、どれだけやりきったかというプロセスの方が重要な職種ではないかとつくづく感じるのである。

もちろん、その交渉の中で、社内側にイレギュラーな依頼を行う場合もある。大型クライアントの個別の要望は、イレギュラーなオペレーションを組むコストよりも、売上や粗利での貢献が大きいからだ。ROI観点で得である。

その場合でも、いきなり数時間後までにやってください、という無理を、お願いでなんとかする営業は二流で、一流はきちんと現実的なスケジュールを引いて、そうした根回しを地味に行う。

だいたい、顧客の言いなりになる営業は、当事者意識が低いため、このあたりの依頼やルールも雑になりがちである。

営業は、社外できちんとするのは当然だが、社内の人間も、案外営業の姿勢を見ているものだ。

 

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